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数字で見るニッポンの医療・・・読売新聞医療情報部

2010年03月14日(日) 02:24

医療者だけではなく、国民が知るべき事実がたくさん書かれている。これらは厚生労働省のデータを用いているものが多いので、「信憑性」がある。エビデンスに基づいた医療を「EBM(エビデンスベースドメディスン)」というが、この本に書かれていることは「エビデンスベースド」の内容のため、価値ある情報と言えるだろう。

目次


第1章 日本の医療費は高いのか
第2章 身近な医療費
第3章 高齢者と終末期医療
第4章 がん・生活習慣病
第5章 心の病気
第6章 出産・子育て
第7章 医師の姿
第8章 検査大国
第9章 薬を巡るあれこれ
おわりに


日本の医療は高いのか?
「日本の医療は高すぎる!」「いやいや、先進国に比べたら、むしろ少なすぎる」
公的な医療負担の在り方を巡る議論が、かまびすしい。・・・中略・・・国は2025年の医療費予測を、1995年時点ではなんと140兆円と発表していた。数年後に81兆円、05年には65兆円と大幅に下方修正された。(ちなみに、厚生労働省が発表した06年の国民医療費は33兆1276億円)伸びの予測はその時々の景気に左右されるため、景気見通しがいかに不正確かの証ともいえる。医療費の国際比較の際によく用いられる指標としては、国民所得の代わりに「国内総生産(GDP)に占める医療費の割合」がある。
この本によると、OECD(先進30各国が加盟)の発表するデータでは、全30カ国の平均は9.0%、1位はアメリカの15.3%で、圧倒的に高い。以下スイス(11.6%)、フランス(11.1%)、ドイツ(10.7%)と続き、日本は22番目で8.0%だった。先進国7カ国中で最下位の数字である。これは日本の医療費がむしろ安いという根拠になっている。しかし、メディアでは「医療費が高い」ことに焦点を当てていることが多い。とはいえ、入院した場合、ベッド代と言うのは自費で払うことになり、これがバカにならない数字であるため、実際の患者負担はもっと大きいといえる。

GDP比では、日本の医療費は高くないが、患者の負担は大きいのが現実だ。

同じ病気でも病院によって、治療のアウトカムが違うことにも触れている。


日本の医療の大きな問題は、手術・治療を行う医療機器案が多すぎることだ。1医療機関あたりの手術。治療件数が少なくなるので、治療医を含め、麻酔科医、看護師らの治療チームの実力が向上しない。日本大学板橋病院心臓血管外科によると、日本では、約550の施設で年間約5万3000件の心臓手術が行われている。1施設当たりの年間手術件数は約100件で、アメリカの2.4分の1、ドイツの12分の1に過ぎない。また、日本は年間50件未満しか手術しない医療機関が全体の36%を占める。


なるほど、これでは実力に格差が出てしまうのは仕方ない。しかし、ただ数をやればいいというものではない。誰が「私はたくさん手術をしてたくさん人を死なせてきましたが、その失敗のおかげで今の自分があります」などという医師を尊敬するだろうか?回数がいくら多くても、一人も死なせない努力をして実力を上げる医師を尊敬するのではないかと思う。アメリカの場合は、貧困層の人の手術で、とくに緊急の患者の場合、研修医のフレッシュリーがやることが多いというのは有名であり、たいていの場合は「悪化」「死亡」するということだ。アメリカには世界最高峰の医師がいるのは認めるが、世界最低の医療システムであると断言する。失礼、話がそれた。

いろいろな言葉が紹介されている。

社会的入院」「介護難民」といった言葉を、新聞などで時より見かける。治療の必要性がないのに入院している状態が「社会的入院」であり、病院を追い出されたのに老人保健施設などに入ることもできず十分な介護が受けられない人を「介護難民」と呼ぶようだ。「医療費の無駄遣い」と常にやり玉に挙げられてきたのが、社会的入院だ。国は2006年度の医療制度改革で、38万床ある療養病床(いわゆる老人病院)を2012年度までに15万床に大幅削減する計画をまとめた。・・・中略・・・病院は、いわゆる一般病床が90万床、精神病床35万、療養病床が35万に、残りが結核病療養病床があり、病院と診療所合わせて38万床が療養病床となる。

>ICUでの治療は高い

「治療費の自己負担額は少ないものの、差額ベッド代など月15万円の保険外負担が重くのしかかる」
「なかでも人工呼吸など濃密な治療が行われる集中治療室(ICU)での肥料費は莫大だ。前肢sンの血液を入れ替えるほどの大量の輸血では、一度に数10万円かかることもある。群馬大学病院のICUデータでは、在室が14日以内だった患者では1人110万円、15日以上だった場合は1人660万円かかり、ICUに15日以上入院して結局亡くなった人で見ると、一人平均1030万円かかっている。


日本はタバコの天国

日本は先進国で断然「喫煙率」が高く、癌全体の原因の3分の1を喫煙が占めるといわれる発がんリスク、たばこに起因する病気などによる死者数は世界年間490万人。・・・中略・・・03年5月施行の健康増進法で、駅など公共の場所で受動喫煙対策が取られるようになり、喫煙者に寛容な我が国の社会も、徐々にだが変わりつつある。しかし、他の先進国からみれば、その歩みは極めて遅い。ヨーロッパでは、04年にアイルランドがパブなど公共の場所で喫煙を禁止する法律を施行したのをはじめ、ノルウェー、イタリア、スウェーデン、フランス、イギリスなどで法制化が進んでいる。アメリカは州によって以前から厳しいたばこ規制が敷かれていたが、2006年11月からは日本人観光客になじみの深いハワイ州でも、ほとんどの公共の場所で喫煙が禁止された。空港やホテルのロビー、レストランはもちろん、出入り口や窓から約6メートルいないでの喫煙も禁止。違反すると個人で約50ドルの罰金を科せられる、全米でも最も厳しい規定だ。香港でも07年1月から禁煙法が施行され、公共の場所での喫煙は最高5000香港ドル(7万円)の罰金が科せられ、09年からはナイトクラブやバーも全面禁煙となる予定だ。これに比べると、日本はまだまだ「タバコ天国」だ。

自殺者3万人の衝撃

日本の自殺率は高いと聞いていたが、なんと、世界でも類を見ない数字だそうだ。1年で3万人が自殺するということは、「1日80人以上が自殺」していることになる。「1時間当たり3人以上」ということになる。恐ろしい。ということは、このブログを書いたときに生きてた人が、この分を書いている間に自殺をしているということになる。いったい、何があったのだろうか?


人口10万人当たりの自殺者数は日本は24人。アメリカでは10・4人、イギリスは7.5人。日本より自殺率が高いのは、ロシアやリトアニア、ベラルージなど東欧諸国で、西側先進国では日本が最も高い。残念ながら、我が国は国際的にみても「自殺大国」と呼ばれても仕方がないのが現実だ。・・・中略・・・世界保健機構(WHO)の報告によると、自殺者の95%以上が、その直前に何らかの精神疾患になっていたという。30%はうつ病などの気分障害、18%はアルコール依存症などの薬物関連障害、14%が統合失調症と続く。重いうつ病は自殺願望を高め、アルコールもうつの感情を強くする。統合失調症では「死ね」という幻聴から自殺に至る場合もある。・・・中略・・・「悩みに悩んだ末、明確な医師や覚悟をもって行った行為」に見えても、実は、一時的にせよ、正常な判断ができない精神状態だったかもしれないのだ。

さらに恐ろしいデータがある。


「自殺未遂者は既遂者の10倍おり、1人が自殺を図ると、周囲の家族や友人ら5~6人以上がい心理的なダメージを受けるといわれている。つまり、我が国では年間30万人以上もの人が自殺を図り、そのせいで周囲の150万~180万人が、精神的なショックを受けたり、つらく悲しい思いや自責の念に苦しんだりしていることになる。


日本人は薬好き

「インフルエンザの治療薬『タミフル』は2001年の発売以来、05年までに国内で3500万人が服用し、全世界での使用量の7割にのぼったとされている。これは、どうみても異常な数字である。」

・・・このような「驚くべき、エビデンスに基づく事実がたくさん本書には載っている。今回はその1割も紹介していない。世の中にはクソ本もたくさんあり、私自身いままでに何度もクソ本にあたっているが、本書は「当たり本」である。このようなデータはそう簡単に手に入るものではないため、この本が売っている今の段階に読むことをおすすめする。
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